雑記などのコラムです。
2月雑記(蹴りの四大要素)
この話ってしたかな・・・っていう、テコンドー的には超基本な話題です。
超基本的・・・といっても当然知らない人はいるだろうし、知らなきゃ死んじゃうわけでも、
テコンドーができないわけでもないのですが、テコンドーには蹴りの四大要素・・・というものがあります。
聞けば「何だ当たり前じゃん」って話かもしれませんが、いやいや、ヨノナカに存在する『〜〜の法則』ってやつは、
だいたい「そんなの当たり前じゃん」ってものじゃないですか。
知ってる人には当たり前でも、それがなかった時代にはワンダーな話が、大体こういう話なわけですよ。
まだ知らない人が「おお〜」と思っていただければ、これ幸い!!(笑)


前フリが長くなりましたが、テコンドーでは、蹴りをハイレベルで蹴るために必要な要素を四つ挙げています。
それが、なにを隠そう
脚力、柔軟性、バランス、瞬発力!!
・・・いや、もちろんわたしが考えたんじゃないですよ?テコンドーの創始者チェホンヒ総裁でしょう。
ともかく、それらの四要素をレベルアップしていくことにより、蹴りはレベルアップするぞってことです。
項目見れば「そりゃそうだよな」って思うんじゃないかなと思いますがどうでしょうか。

もちろん、蹴りはどんな蹴りにも「蹴り方(形)」というものがありますから、それができないと
そもそもうまくは蹴れないのですが、そういう基礎が出来上がった後のレベルアップの要素として、
脚力、柔軟性、バランス、瞬発力!!
・・・が、存在しているわけです。

道場でもその四要素のいずれかが身につく練習を意識しますし、
逆に言えばその四要素のレベルアップが計れる練習であればどのようなものでもアリ、というのがわたしの考えで、
遊びのようなことでも、毎日毎日が同じ練習でなくてもいいと思っています。
つまり、瞬発力が鍛えられるものであれば、つねにスタートダッシュの練習でなくてもいいってことですね。

そんな、テコンドーの蹴りの四大要素、
脚力、柔軟性、バランス、瞬発力!!
・・・より強く、より速く、よりしなやかに、より安定して蹴れるようになれば良い蹴りが蹴れるというわけなんですが、
「はーそうなのね」と納得した後に、必ず気づいてほしいことがあります。

それは、これらの要素が共通して、
1、一朝一夕では手に入らない。
2、王道がない。飽きるほどに繰り返さなければならない。
3、練習頻度を高くしなければならない
4、サボると元に戻る
こと。
そして何より、
5、この要素についての努力は誰にでもできる。
という部分が、とても大切です。
これらは自分の身体一つあればできることであり、しかもいわゆる"技術"ではないので、難しいことをやる必要がない。
金はいらないし危険もない。男でも女でも、歳を取っても、たとえば柔軟体操はできるように、人を選びません。

しかも、いわゆるセンスの問われる要素ではない。
これらはひたすらに、どれくらいの回数。どれくらいの時間をかけたかで、成果の期待できる要素なんです。

素質・・・もちろん素質もあると思います。これらの要素を労せずに手に入れられる人もいれば、
一筋縄ではいかない人たちもいる。
でもね、言ったとおり、センスに関わる部分ではなく、できるかできないかは
単純に回数や時間によるところが大きいんです。
素質のあるなしで、100回、1時間でできる人もいれば、10000回、3年でようやくできる人もいる・・・というだけの話。
それが、100000回、10年の人もいるってだけの話なんですよ。
いつか必ず到達できる要素であり、できないことがあるとしたら、自分ができる前に諦めている・・・それだけなんです。
こういう系統の「できるできない」は、わたしはそういうことなのだと思っています。

そもそもがこれらの要素は得がたいんですよ。簡単に手に入らないからできないと思われがちです。
だいたい、すっごい地味になりがちな努力を、繰り返し繰り返し繰り返して、それでもできなくて自分にイラついて
それでも繰り返して繰り返して、できないできない、素質ない素質ないと嘆きながら、
飽きた頃にふと後ろを振り返ってみると、まだそこまで繰り返してない人たちが「すげーすげー」と言って
見上げてくれるから、ようやく「ああ、すこし成長したのかな?」と思えるような
要素だったりするんです。

だから、こと蹴りの四大要素に関しては素質というものはそれほど関係ない。と思う。
どれほど自分に向き合えるか。そしてぶっちゃけ、どれほどそれを手に入れたいか。それだけなんじゃないかと。
昔、わたしの師匠はよく「不器用で真面目なヤツが一番強くなる」とよく言ってましたが、
こういう積み重ねが地道にできる人が、結局「揺らがない」・・・ってことなんだと思います。
そして武道に限らず、何かを"目指す"となれば、どんな世界でも必ずこういう要素が存在するんじゃないかな・・・。

ただ・・・
実はそういう話がしたいんじゃないんです!!(笑)
こういう話は"できない人ほど"興味がある話であり、"できない人ほど"容易に諦めるから、
そうであってほしくない思いをこめて多大なる脱線をしましたが、本題はこの先です。

これら四要素に関わる練習を、家でもやってくれ

・・・それが言いたい。
繰り返しになりますが、得がたい要素なんです。週に数回、限られた稽古の時間の中でできることなど
本当に限られていて、それらを手に入れる十分なサポートができているかといえば、そうではまったくない。
それが、道場という施設の限界であり、わたしがやってあげられることの限界なのです。
それでも、本当に皆さんには、「成果があった」という実感を得てほしいんですよ。
そうなると、これらの部分は正直に白旗を揚げて、皆さんの努力に期待するしかない。

数や時間がものをいうこの『蹴りの四大要素』。
「チリも積もらせ山とさせ」、皆に素敵なけりが蹴れるようになってほしいです。
ただ、いうても難しいことも分かっていて、私自身、忙しさにかまけてサボってることもいっぱいありますし、
そのまま忘れ去っている日課もあります。
皆さんそれぞれにテコンドーという習い事の位置づけは違うだろうし、そもそも負担を強いることです。

なので「なんでやってこないんだ!!」とはゆめゆめ言えません。

が、とにかく、「これはすごい」と思えることって、なんでも素質があるからできるんじゃなくて、
しかるべき努力の賜物であること。それは必ずしも誰にもできない努力とは限らないこと。
そういう分野もあるということであり、蹴りの技術なんていうのはまさに積み重ね名わけです。
その辺を、今日はこの蹴りの四要素の例をとって語ってみたく思いました。

ぜひとも、みなさん、「すごく」なってください。そのための王道はない。そんなところです。
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