雑記などのコラムです。
6月雑記(第二号有段者)
暑いですね。6月でこの暑さは100年に一度だとかなんとか。
でも、
なんか、毎年なんらかで「過去最高」みたいなことを言われてる気もするんですが、気のせいか・・・?(笑)

そんな異常気象の中、厚木道場では(道場開設以来)二人目の有段者を輩出いたしました。
テコンドーでなくても、段位の存在する武道道場に所属していれば、
24年の歴史を持つ道場で二人しか有段者が出ていないということがどれだけ特異であるかが分かると思います。
というのも、どこの協会にも属していない厚木道場の黒帯というのは、厚木道場の独自帯です。
独自の審査基準が設けられた、厚木道場長田川の出す昇段証。
24年で、取得したのは二人です。もしかしたら段位を取得できる武道団体の中で、
もっとも得がたい帯かもしれませんね(笑)。
(その辺の経緯を知りたいようなキトクな方がいれば、アツテコ20年史を覗いてもらえればと)

私自身は、この黒帯の価値を、以下のように考えています。
第二号有段者、清水優伸初段が昇段した際に言った言葉ですが、
記録のためにも書いておこうと思います。


「こういう言い方は、昇段した方には悪いんですが、厚木道場の黒帯などというものに、
価値などはないのだと思います。
世界はおろか、日本国内のどこにも認められるものではないからです。

でも、ならば価値のあるものってなんでしょうか。日本で認められれば、世界で認められればそれが価値でしょうか。
そんなふうに認められなくたって、人間は生きていけるんです。
世界に認められないから今日食う場所寝る場所がない人なんていませんよね。
そういう意味で、世の中に本当の価値があるものなんて、そうそうないんじゃないでしょうか。
自分が生きていくのに本当に必要なものを価値とするなら、この世にあるもののほとんどは無価値です。

大切なことは、他人から与えられる物や事、それ自体ではなくて、
自分自身がそのことについて、どのような価値を見いだすか、なんだと思います。

黒帯を取って嬉しかった。黒帯を取ったけどまだ至らない部分がある。黒帯を締める責任を感じる。
『じゃあ明日から、どうしてゆこう』
・・・
そう思える"気持ちが"、価値なんだと思うんですよ。

誰かに認められたことが大事なのではなく、自分が努力して勝ち取ったものを腰に巻いたこと、
そのことが明日にどうつながるか・・・が大事であり、そういう思いを抱くことこそが、かけがえのない価値なのだと思います。

それが前向きであれば、どんなことでも価値があったといえるし、
それが無感動であれば、たとえ日本中に、世界中に認められても、
そんなものは自分にとっては無価値なんじゃないでしょうか。

そして、なにかでその価値を得られたなら、
その価値は自分自身が動いたからこそ得られたものであることを忘れてはならない。
何かを感じ、明日につなげて、また自身で行動していける人であってほしいと、思います」


昇段証、それと同時にわたす段位証明書には、いずれも「ようは今からだ」という内容が綴られています。
その、「今から先」があることが大切で、黒帯は卒業帯ではない。
そう思ってくれる人が、厚木道場の黒帯を取ればいい。
見た目や大会の出場権利などがほしければ、他の団体の帯の方がはるかに取りやすいでしょう。(馬鹿にしてるわけじゃありません。馬鹿にできるはずがありません。なんせうちの帯は"無価値"っすから(笑))

第一号有段者、ハキム初段は現在日本にはいないのですが、現在も外国でテコンドーを続けています。
その彼が去年会った時に、
「厚木道場の黒帯の方が、他の人の取る二段三段よりも重いんですよ」
というようなことを言ってくれたことが印象に残っています。
そういう誇りが、価値なんだと思うんですよ。
黒くて長い物体ではなく、胸に秘めるもの。それがアツく持てるなら、
厚木の黒帯にだって、この上のない価値があるのだと思います。そういう昇段を、皆にはしてほしい。

さて、そんな昇段者を、厚木道場はあと何人残すことができるでしょうか。

第二号有段者清水初段、おめでとうございます。
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