雑記などのコラムです。
7月雑記(雑談:超個人的、武道道場のあり方)
あぁだめだ。今何かを書こうとするとオリンピックのことを書こうとしてしまう・・・。(苦笑)

中途半端に書けばめちゃめちゃに勘違いされそうなので踏み込まないでおこうと思うのですが、
オリンピックに限らず、スポーツというのは、本来もっともっとピュアであるべきだと思うんですよ。
政治が絡み始めた時点で、そのスポーツ大会は意義を見直すべきなのかもしれません。
(その時点じゃもう止まれないんだろうけど)
政治といっても、政府の政治とは限らない。政治とカネと権力と・・・
そんなのが入り混じって、つまりは今の日本のITFがあるわけじゃないですか。

スポーツ大会などというものは、馬鹿みたいにピュアにやればいいのです。
ボランディア精神でできなくなってしまったアマチュア大会などはすべて、その存在意義を問うていい。
ピュアな選手を集め、公正で、誠実で、無償の運営をピュアに行う。
・・・それがアマチュアの大会ってモンじゃないんですかね。


今の、ビジネスに偏った世界の考え方からは外れているのでしょう。
「そうは言ってもね」という声が聞こえてきそうだし、実際に「そんなのは理想論」と鼻をつまむ方も
多くいらっしゃいました。
でもね、スポーツの、もっと言えば武道の世界くらいは理想を追うべきじゃないでしょうか。
だって、"武""道"ですから。

私は幼少期から長いことラグビーをやっていたんですよ。
今もそうなのかは知らないし、本当のラグビー協会の実情を知っているわけではありませんが、
ラグビーというのは徹底的なアマチュア精神が根底にあります。
日本にはプロラグビーというものはないし、確か、ラグビー選手として何かのCMに出て
対価を得ることすら禁止されていたという記憶があります。
それがいいかどうかは知りませんが、私はそういう純粋な競技の元で子供のころから
スポーツに対する精神を培っていったために、上記のような考え方が、
アマチュアスポーツというものの概念の根底にあるし、私が今まで行ってきたイベントのすべては、
それが貫かれていたと思います。
まぁつまり、私にとってスポーツってのは、それ自体が現実世界から乖離した聖域なんですよ。

武道ってやつは、己の精神と肉体を見つめ、例えばテコンドーの五大精神
『礼儀、廉恥、忍耐、克己、百折不屈』を培うための生涯教育です。
(武道によってその精神は違うでしょう。しかし、似たような精神修養を行う場所であるはずです)
武道はビジネスではない。武道をビジネスにしてしまうなら、道場生はつまり"お客様"であり、
道場練習は"サービス"でなければならなくなってしまう。

しかし、そのような精神で、本当に武道の習得などができるでしょうか。
技術は、身につくでしょう。でも、武道で大切なのは技術だけではない。
その部分が、"お客様に満足していただけるサービス"という気持ちで臨む指導者から、
どうして得られるでしょうか。そして、それが得られない武道場に、何の意義があるんでしょうか。

賛否両論あるでしょう。「俺は技術が知りたいだけで精神などはどうでもいい」というのが、
ひょっとすれば現代人の大半なのかもしれません。しかし、そんな奴なら少なくとも厚木道場にはいらない。
もとい、始めは「技術を、強さを、かっこよさを!」でもいいのですが、
それに必要なのが「技術と強さとかっこよさ」だけでないことにいつまでも気づけないようなら、
そんな奴は武道をやる資格はない。
道場は、道場生の皆さんが選んで通う場所ですが、同時に、
指導者が、一緒に走っていきたい人間を選んで走る場所でもあるのです。
こういう精神は『お客様はカミサマ』では、絶対に成立しないでしょう。
武道道場は、サービス業じゃないんです。

そんな場所である分、武道道場というのは、崇高でなければならない。
その人がどのような人間でも、武道を目指そうと思う人間の手を放してはいけない。
カネのある人間だけの娯楽にしてはいけないし、希望者の強くなりたい気持ちに対して
ピュアでなければならない。
・・・武道道場というのは、そういう場所なのだと思うんですよ。

当然、力を試す場所もアマチュア精神に則るべきであり、武道教育の一助になる場所であるべきです。
ちょっともう一回読み返してもらえたらと思いますが、つまり武道の催しに政治が絡んじゃいけないわけです。
私はそういうオメデタイ考えを持っているから、そもそも現代のオリンピックというものの存在意義にも
疑問を呈してしまいますね。なんて政治的なんだろう。今のオリンピックとやらは。


私の武道に対する姿勢や考え方など、理想論と人は言うかもしれない。
しかしこれほどに、理想からはかけ離れた現実をひた走らなければならない現代であるからなおさら、
そのすべてをリセットしてピュアに自分を見つめ返せる場所として、武道道場というものは
成立すべきなのではないかと思うんです。
その武道道場が理想を追えなくてどうするんだ。
あるところ、ディズニーランドと一緒なんですよ。
道場にいる時だけ、人間は現実世界から離れ、自分自身を鏡に映し理想を追う・・・みたいな。
そういう環境であるべきだと思うんです。

実際、なかなかそういう考えで道着に袖を通してる人もいないかもしれませんが、
少なくとも厚木道場の人は、私の道場に対する姿勢や行動を見て、何かを感じ取ってもらえたらなと思います。

ぜんぜん、私も途上の身ですが、せめて武道の場だけは理想を追いたい。
せめて厚木道場だけは・・・と、常々思っています。

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