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今日はスランプについて書いてみたいと思います。
まぁうちの人たちはスランプよりも、「思うように練習が出来ない期間は必ずあるものだ」という
議題の方が多くの人を励ませる気もしますが、そのことについてはすでにいつだかに書いた
気がしますので、どこかを探してください。
さて『スランプ』。
インターネットで検索したら、
不調。心理的,身体的または情緒的に複合した形で原因のつかみにくい一種の混乱状態。
このため,たとえばスポーツ選手などが一時的に調子が落ち,
本来自分がもっている実力を発揮できないことがある。 (引用:コトバンク)
だそうです。目に見えるものではないけれども、スランプというのは確かにあるものだと思います。
意味合いとしても実際の自分のパフォーマンス的にも悪い状況だと思うのですが、
わたしはスランプというのは、基本的にいい状態なんじゃないかと、思っていたりします。
なぜか。
先に結論を言えば、『スランプというものは、上を見ている者にしか訪れない』からです。
「なんとなくうまくいかない。俺はもっとやれるはずなのに・・・」
というのはつまり、自分のパフォーマンスはもっと高いと思っているからこそ思う状態なわけです。
逆に言えば、自分の実力に満足しているうちは起こらないし、
自分の実力はこの程度だろうと諦めた人にも起こりえない現象であるといえます。
だいたい、人間の成長曲線というのは、宇宙で物を投げたかのような一直線にはなりません。
言ってみれば階段状、登って踊り場、登って踊り場・・・というような感じだと思います。(練習をし続けていれば)
登る時はいいんです。あまり登っていることに気付きませんが、確かに成長している時です。
そしてそのうち、必ず踊り場に訪れます。
つまり実力が足踏みをする瞬間ですが、この時、人間の種類はいくつかいて、
1、下を見て満足する人
2、諦める人。飽きる人
3、成長してないことに疑問を感じる人
3の人のみ、スランプが訪れます。(まぁ、3が訪れ、1になったり2になったりするパターンもありますが)
今まで斜め上方向に成長していた人の成長が止まると、気持ちだけは斜め上のつもりでいますから、
その感性が働いて勝手に登って行ってしまった気持ちと、停滞している成長にギャップが生まれます。
「あれ?なんでだ?」ってとこから、それを意識して、しすぎて精神的に病む『スランプ』に陥るわけです。
自信を失えば、できていたことすらできなくなったりもする。
人がスランプに陥るときというのは、
「あれ?本当はこうできるはずなのに・・・」という気持ちに見合う実力を、
実はその人は持っていないケースが多い気がするんです。
さっき述べた「気持ちと実力」にギャップが出来たからこそ、
うまくいかないと思える、『スランプ』の状態に陥るわけで、
それはつまり、自分の実力以上を仰ぎ見ているからこそ、起きている現象なのだと思うのです。
その時に、そのギャップを埋めたい気持ちが人を努力させるし、ここにギャップが生まれるからこそ、
次にもう一度、斜め上の成長曲線に乗る機会が得られると思うんですよ。
・・・とすれば、スランプは決して悪い状態じゃないわけです。
繰り返しますが、成長というのは必ず停滞期があるものです。
その時にスランプを感じないというのは、自分が停滞していることにも気づかないということと同じです。
気持ちとしてはツライ時期ですが、それこそが成長に必要なプロセスだと思ってがんばってほしいし、
おそらく、テコンドー五大精神の『百折不屈』というのを身につけるのにも、必要な忍苦の時期なのだと
思います。
スランプに負けないで下さい。 |
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