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…というものものしい題ほどの内容はないんですけど、
「体力をつけたけど、やっぱり実際戦いになると疲れる」
人のために今回、こんな題にしました。
これで今年のコラム更新は最後にしようと思いますので、ちょっと長めってことで、
読みながら年を越して下さい(笑)。
上記の疑問、原因は数あります。
1、基礎体力はつけたものの、実際テコンドーで使う筋肉が備わっていない。
2、戦いに慣れていない。(精神的なもの)
ほかにもいろいろな要因あると思いますが、この2つを中心に説明しましょう。
1、基礎体力はつけたものの、実際テコンドーで使う筋肉が備わっていない。
俗に「使う筋肉が違う」って奴です。極端な例で腕立てをしても脚力は上がらないように、
そのスポーツ(格闘技)ごとにそれ専用の筋肉・体力を鍛える必要があります。
テコンドーで言えば、攻撃面で、背筋からふくらはぎ、足首から足の指の付け根の辺りなど、
主に身体の裏(背中)側の筋力不足は体力不足の原因になります。
それを補うものの多くは私は壁蹴りだと思います。
速く蹴ろうとせず、ゆっくり蹴って10秒ほど止めて、それを一日何本か繰り返して下さい。
また、確証は持てませんが、蹴りを高く上げるのは
何も柔軟ができればできるわけでもないように思えます。
壁蹴りの状態でできるだけ足を高く(手でズボンを引っ張り揚げてもいいので)する努力をして、
その状態でとまれるようにする。これを繰り返して下さい。
筋力と柔軟性・バランス感覚が同時に身につくと思います。
もちろん正しい姿勢で蹴る事を心がけて下さい。
もう一つはダッシュでしょう。
ただテコンドーに必要なのは400mダッシュしつづけられるスタミナよりも
10m、5mなど、陸上でいえば初期加速の瞬発性が必要なので、今
回はこれに絞って説明を行います。
一度マッソギを経験すると分かると思いますけど、
3分なら3分間、ずぅっと攻撃するわけじゃないですよね。
また、ノソノソっとでていってダラダラ〜と攻撃してもなかなか当たらないと思います。
テコンドーには攻撃する時としない時の緩急のメリハリが必要です。
それは「どれだけ短い期間で自分を100%まで持っていけるか」という事であり、
=スタートダッシュの鍛練が不可欠…という答えが出てきます。
というわけで2つ練習を揚げましょう。
A 初期加速力自体をアップさせる練習
自分の速力を高めるためには、「筋肉が疲労していない状態」で
「100%の筋力を使い切るつもり」で行わなければある程度以上の効果は上がりません。
人が走り始めて加速し、最高速に達する距離は一般的に30mといわれています。
正確な距離でなくていいのでそれくらいを全開でまず一本走ってください。
体力を完全に回復するまで休憩して下さい。
これを繰り返すだけです。が、疲れがたまるまでやる必要はないです。
体を加速させる感覚を体に覚えさせるようなつもり で行い、
(とにかく100%が大事、2本めでタイムが下がるような間隔で行ってはならない)
集中できる範囲内を守って下さい。
1日数本から十数本で十分です。厳密には一週間に3回以上は行ってはいけないらしいですが、
それはトップレベルの選手用なので…
B マッソギ用
戦闘時間を3分間と定めたら3分間走ります。
ついでにその中で何回攻撃するか決めて下さい。例えば4回として。
始めジョックで結構です。その中(3分の中)で4回、一回当たり10秒間「100%」で
ダッシュして下さい。もしくは「あのでんしんばしらまで!!」など、目標を定めても良いです。
ダッシュの際は自分が攻めてるイメージなどができるといいかもしれません。
AもBも一例ですが、注意してほしいのは欲張ってどちらの練習も盛り込もうとすると失敗します。
それはすべてに言える事で、一つの練習内では、狙いは一つだけに絞ってやると効果的です。
自分で練習がしっくり行くようになったら、バリエーション(走る長さを変えたり)を
加える事ができると思います。自分に合った練習ができるようにして下さい。
2、戦いに慣れていない。(精神的なもの)
戦いに慣れていないとどうして疲れるかの説明はあまり必要ないと思います。
仕事でも慣れていない事をする方が疲れますよね。
これは、体がそれに慣れないためにどう動くと効率的かがわからず、
無駄な動きや無駄な力を入れてしまう事に原因があります。
どうするか!?…そりゃぁ、慣れるしかないでしょ…(苦笑)。
実戦のカンは実戦でしか身につきません。
多く実戦を積めば力の入れどころ、力の抜きどころが自分なりに分かっていきますので、
道場で経験を積むようにして下さい。
また、緊張も疲れの原因です。
マッソギの練習をしても実戦(フルスパーリング)で疲れるのは、
実戦(フルスパーリング)ほどの緊張感で、マッソギの練習をやっていないからです。
そこはもう毎度道場で言っている事なので、重複しますが、
100%の緊張感でやるからこそ実戦に役に立つわけなので、
練習を集中して行うよう心がけて下さい。
相手が強い…ケガをしている…などの要因での緊張もあるでしょう。そうなると後は精神論です。
体の状態が普段の30%しか動かなくてもその30%のなかの100%を出し切るぞ
と割り切るしかありません。実際街で襲われた時に五体満足とは限らないのですから、
その精神力を養っておく事は大切です。
(矛盾するようですが、怪我の時にあまり無茶をしないようにして下さいね)
相手が強い…これは詳しくはいつか別の時、書かせて下さい。
とりあえずコラム「強さと怖さ」を参照しておいて下さい。
精神的なものは戦いに優劣おいてその半分(ほとんど?)を占めています。
鍛練する方法としては毎日の自分に克っていく事しかないと思います(あくまで持論です)。
これを年末に読んだら、来年の目標は是非!「己に克て!」でいきましょうぜ!!(笑)
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