雑記などのコラムです。
2月雑記(本気というヤツが)
2月5日のK−1日本選手権に、テコンドーを経てチームドラゴンに在籍した
尾崎圭司選手が出場していたことは、このページをわざわざ開いた人なら
ほぼ確実に知っていることと思います。

テコンドーを最大限に謳ったキャラクターとして桧舞台で善戦してくれたことは、
今のテコンドー界の現状の悩ましさを越えて本当にありがたいことだったし、
すばらしい偉業であったと思います。
頭が下がりますよ。ほんとに。

でも彼は
「僕が勝つことによってテコンドーの強さを示したい」
ようなことを言っていましたが、
この先彼がどれだけ成長して、例えばマサト選手と並び、抜いてK−1の世界王者となったとしても、
それはテコンドーがすごいんじゃない。
「彼が」すごいんです。

私はプロになってからの彼はほとんど知りませんが、
彼がどれだけの努力をする人かは知っています。
センスにも恵まれ、しかしそのセンスに頼るだけでは決してなく、
テコンドー馬鹿の私が見てもアホかと思えるほどに自分に厳しい彼は、
努力の天才でもあります。

K−1の結果はその結果です。
彼はきっとはじめに出会ったものがボクシングであっても、同じところまで行くでしょう。
テコンドーなんていうのは手段の一つにすぎません。
彼の偉業に対して「テコンドー」を評価してやるべきじゃない。
彼自身を評価してあげてほしい。
私はそう思っています。

最近、いろんな人を見てとみに感じることなのですが、
「本気」というのが、タブー視さえされているように思います。
やらされることに慣れてしまい、自分で本気でなにかに打ち込むということがあまりに少ない。
ムキになるのはコドモの仕事で、なんでも冗談で済ませられるようになるのがオトナなのだと。

でも、「本気」こそが人間を変えます。
尾崎選手が始めてミットを蹴った時、だれが彼を将来のK−1選手だと思ったでしょう。
少なくとも私は、当時彼の本職?だった水泳が忙しくなって
テコンドーは続かないかもなと思ってたくらいです。

たまたま出会った格闘技に本気になり、
突き詰めて突き詰めて突き詰めた結果にK−1のリング(人の評価)があったわけです。

わたしも彼を見習ってさらに本気でテコンドーの普及に励まなきゃなりませんね。
テコンドーがすばらしいからではないですよ。
私が本気になれるものが、そして皆さんに「本気になれる場所」を
提供できる手段が、私にはたまたまテコンドーだったというだけです。

本気になることのすばらしさを伝えたい
…皆さんを楽しいおもちゃを見つけたコドモのように本気にさせてみたいなと…これは常々思っています。

やっと、そのことをコラムにできる、いい選手が出てきてくれました。

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