雑記などのコラムです。
2月雑記(応援(?))
相も変わらず寒いですね…。
今年は20年ぶりの「寒冬」だそうで、その寒さのしつこさが伺えます。
寒いとどうしても関節や筋肉などが硬くなり、怪我が多くなります。
道場でも股関節を暖める練習を増やしたりして最大限怪我のないようにと配慮をしていますが、
人の身体には個人差がありますので、各自怪我のないように、
練習前練習後、しっかりとしたウォーミングアップとクールダウンを行うようにしてください。
(特に厚木道場は整理体操にかける時間が短い傾向にあります。
次の日のためにも、もっと先を見据えても、身体をよくほぐしてくださいね)

さてさて…今日のテーマは「応援」です。

人間というのは、最終的には1人で生きているものだし、
強さを探求することなどの意思はもちろん、自分の出処進退を含めたさまざまな決断というものは
結局自分が行わなければならないことは論を待たないと思います。
その結果を左右するものが「運命」であったり「ご縁」であったり…
とにかくそういう、目に見えないものであるとして。

そのご縁や運命にたどり着けるか…つまり自分がどこまでやれるかは
自分次第である以上に、その周辺の力というものが大きく作用してきます。
すなわち、「結果」は自分が出すものですが、「過程」は自分の力と同じくらい、
他人が力を与えてくれるものです。

皆さんもどこかで、「〜〜があったからこそ、ここまでがんばれた」というものをもってはいないでしょうか。
テコンドーに限定しても、試合などで自分を応援してくれる声というものは
間違いなく自分の耳まで届きます。
それがためによい結果に結びつくかは別だとしても、
それがあったから自分の枠を超えてがんばれるというのが人間です。

そして、普段はこの力を感じなくても、ギリギリの線に直面している時、
これがあるかないかが大きな意味を持つ…
逆に言えば、自分の限界を引き出すために、
周囲からの「応援」というものが非常に大きな「力」となります。

本当に強い人ならそんなものは必要ないのでしょう。
が、少なくとも私が弱いほうの人間であるように、
大多数の人間はそんな強さを持ってないんじゃないかと、思っています。
というかぶっちゃけ、そんなに強い人は生まれてこのかた、まずお目にかかったことがありません。

では、他人から応援されるためにはどうしたらいいか。
それは断言します。まず自分が他人を応援することです。

何か親切を他人にして「ありがとう」と普通に言われて
「うわっ、ムカツく!!」と言う感情を抱く人もいないものです。
「よいことを繰り返せば、めぐりめぐってよいことが来る」…ような、
何の立証もえられないことは言わないことにしても、
少なくとも、その「ありがとう」と返してくれた人は、その親切をしてよかったと思えるだろうし、
それからスネでも蹴らない限りは石を投げてきたりはしないでしょう。

相手に好感情が生まれるから、自分に好感情が返ってくる。
翻して、自分が応援してきたからこそ、自分が応援されるのです。

はっきり言って一つ一つはものすごい微々たる力です。
「応援」ってやつは別に何をしてくれるわけでも無いですし、
10の応援をして10の応援は返ってきませんしね。
でもその感情は確実に蓄積されていきます。
(これが感じられなかったり、ムダだと思う人には、その蓄積が足りません)
それが最終的に、自分の限界の時を支えてくれる「力」へと変貌します。

この「力」に浸かりきってしまったり(「他力本願」ってやつ)、
具体的なものを求めたりしてはいけませんが、
それが、自分の生き方に作用するものであるとしたら、
よい力であってほしいことは誰もが願うべきだと思います。
「過程」を支えるのが「周囲の「力」」であり、
その「結果」が必ずしも自分の望むものでないにしても、
「結果」への「過程」こそが、人間の財産となるからです。

世の中は結果がすべてで、そんな過程などはどうでもいい…方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、結果は人を変えても成長はさせませんが、過程は人を成長させるさせます。
それを教えるのが「武道」ですので、テコンドーを「武道」としてとらえるならば、
その重要性を自分に問う時間を設けてもよいかもしれません。

そして、それが納得できたら、まずは同じテコンドーを修練している仲間たちを「応援」してみてください。
そのつながりから少しでもその「力」を実感していただくことができたら、
それこそが、技術ではない「武道を修練する意味」の一つなのだと思います。

私は指導員としてはまだまだ若輩で「武道精神」と言う奴を偉そうに語れる分際でもありませんが、
今回のことは断言できますよ。

なにせ、この厚木道場はそんな皆さんの応援の力で、7年の時を越えて今も続いてるワケですから。

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