雑記などのコラムです。
4月雑記(読売ランド前駅で降りて遊園地に行かなかった話)
毎年恒例になってる川崎赤羽厚木合同稽古!
今回は多摩市立総合体育館でやりましたよと。

ラダートレーニングというのをやって、ミットを蹴って、
マッソギをして、マッソギをして、時間が余ったのでちょっと厚木の練習を体験してもらったりもしました。
実際、他の道場がどんな練習をやってるのかとかって気になるところだと思うんですよ。
いろんな道場の練習に参加してみたいし、してもらいたいですね。
それで新しいことに気づけたら、それこそが大切なことだと思うんです。
これは、なんで対外試合が必要かって話にもなってきます。今日はそんな話をしますね。

その話をするに当たって、まず、強さといういうものは何か。って話から・・・。
今までのコラムでも何度か触れてきたことかもしれないのですが、強さというのは
『あらゆる場面で、どれだけ自分が冷静でいられるか』
ってことなんじゃないかなと、田川か結論付けています。

人はうろたえると思考能力が低下します。
あわててあわてて、目の前にあるものすら見えなくなったり、人に優しくできなくなったり・・・。
逆に冷静でいられれば、少なくとも自分の知能の中での最善手かそれに近い答えを出すことができますよね。
周囲の相手にだって普段と同じ対応ができます。
たとえ火事でも地震でも、街で誰かに襲われても、そのような平静を保つことができれば、
常に常に最善手を導くことができる。人を励ましたりすることもできる。
ピンチの時にも、どれだけ正しく行動できるか、人にどれだけ優しく接せるかってことが、
翻ってつまり"人の強さ"なんじゃないかなと思うわけです。

武道ってそういう危機的な状況の中で「強さとは何か」ということを考えていく場なのかなと。
それらの経験から、最終的に精神を成長させ、普段の生活に役立つ強さへと変換させていくことが、
今の世の中で武道を活かすということだと思います。
いくら蹴りが強くなって魔王を一撃で倒せるくらいの威力となっても、
それ自体は今の日本ではほとんど役に立たない。それをもって
『強さとは、相手を武力制圧できる力』
などと思ってるうちは、現代武道を修めてるとはいえないんじゃないでしょうか。
あくまで自論ですが。

ただ、その『強さ』自体は最終的な精神修養の終着点であり、今日の話は
『なんで対外試合が必要か』って話なので、こと格闘技に関する話をしますね。

まず、人間何が怖いって、知らないことが一番怖いんです。不安が怖い。
たとえば大噴火が起きて、「今から関東に岩石がバンバン降り注ぎます」ってなった時に、
これから先どうなるかが分からないから(死ぬかもしれないし、生活がとか、
財産がとか、いろいろ将来に対する不安が芽生えて)、怖いと感じるわけじゃないですか。
それで確実に死ぬとなったら、死ぬ直前まで不安だから怖いわけです。
でも逆に、『なんか知らんけどその岩石がスポンジでできてることが判明』した瞬間、
たぶん誰も怖がるのをやめると思います。不安じゃなくなったからです。

戦いも同じなんですよ。
いざ戦うとなれば、いつ自分にどんな攻撃が襲い掛かってくるか分からないから、不安で怖いんです。
それがヒットしてしまったらマジ痛いかもしれない。試合に負けてしまうかもしれないと思うから、
不安で怖いわけですよね?

これを払拭するにはどうしたらいいか。
いや、払拭はしきれないのですが、たとえば"どんな攻撃が襲い掛かってくるか"が分かれば、それだけ不安は減ります。
練習メニューで、「防御練習。撃っていいのは右トルリョチャギのみなんでそれを確実に防御して」と言って、
恐怖で帰りたくなる人っていないですよね。
何がくるかが分かってるから、怖くないわけです。
つまりどんな攻撃パターンで攻めてくるかが分かり、しかるべき対処ができるようになれば、"怖くない"わけです。

怖くなければそれだけあわてることなく、冷静に対処もできます。
それが強さ。テコンドーにおける強さと言えるでしょう。
練習相手と組手を重ねれば、ある程度テコンドーを怖がらずにできるようになるだろうし、
それを自信というのだと思います。

でもね、それっていいとこ数年で頭打ちになるんですよ。
なぜかと言えば、同じ道場、同じ練習メニュー、同じ相手では、攻撃パターンが限られるからです。
でも、一たび外に目を向けると、別の練習メニューをこなしてきた別の文化のテコンドー家たちがいます。
知らん人間が
知らん動きをし、知らんタイミングで攻撃をしてきて、知らん蹴りを蹴ってきたりします。
そうなった時、先ほどの『いつ自分にどんな攻撃が襲い掛かってくるか分からないから、不安で怖い』
となってしまったら、やはり冷静ではいられなくなってしまう。

つまり、その競技での『強さ』を身につけるにはどうしたらいいか。
常に冷静に相手の動きに対処できるようにするにはどうしたらいいか。
・・・それは、あらゆる状況を、経験すること、なんですよ。
その数が多いほどに、冷静でいられる時間が長くなる。そして最適解を探すことができるようになる。
それが、格闘技、その競技における『強さ』なのだと思うんです。

知らないことを減らす。それを0にすることはできなくても、限りなく0に近づけていくことが、『強さ』になります。
そのために、自分たちにとってはよく分からん動きをする、他道場との交流というのが大事で、
同時に、
『対外試合は必要か』という問いの答えになるわけです。

門外不出、他流派試合禁止という思想が、現代競技において、如何に人の成長を阻害するか、分かりますかね。

そりゃ昔は、秘密が多いほうが良かったんです。剣術の世界では斬られれば一撃で戦闘不能
(死を含め)だったから、初見殺しができればよかったわけです。
おのずと自分たちの流派の動きを知られないほうが対策されないから斬りやすかったし、
そして斬った相手とは二度と戦わないので、切磋琢磨の必要もなかった。先手必勝でした。
まぁあとは
、もし他流試合をやって負けて、「あっちの方が優れてる」というレッテルを貼られたら道場潰れますからね。
そういう部分も少なからずあったかも?

しかし殺すことが目的でない現代の格闘技において、一つの流派だけが突出した必殺技を持ってるでもなし、
優れてるわけでもないのに、そうやって蓋を閉めてしまうことは、まさに蛙を井の中に閉じ込めるようなものです。
強さを目指したい人はどんどんどんどん知らない人と戦うべきだし、
それによって、あらゆる不安に遭遇し、自分を昇華させてくべきなんです。

だから、合同練習というのはとても大切だし、その輪を広げていけたらなと・・・祈るわけですが・・・。
そんな第一歩に、こういう交流がなってくれればいいなと思うばかりです。


てか、最後に、厚木道場はこういうイベントに参加してくれる人が本当に多くて、
本当にありがたいです。
いや、本当にありがたいです。
俺は厚木道場jでテコンドー教えられて、ほんと良かったなと、こういうイベントのたびに思います。

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